碑文谷の家

築50年の再建築不可の空き家をリノベーションし、賃貸として再生するプロジェクトです。木造2階建て、延床面積20坪と小ぶりな住宅ですが、住み方を限定せず、在宅勤務などの新しい働き方にも柔軟に対応できる住空間のあり方を考えました。

既存の間取りは1階にLDKと水回り、2階に洋室と和室でした。屋根や外壁は残したまま、室内側からのみ改修で、日当たりの良い2階はLDKとウォークイン収納を計画。断熱補強・構造補強を施した上で、架構を一部現しにしています。台所は食卓と一体で使えるようL型に配置。1階は続き間(客間・寝室)と水回りから成り、道路側にある客間は在宅勤務や打合せスペースとして利用できます。居室の床はカラ松、壁、天井は紙クロス貼りとし、居心地やメンテナンス性に配慮。天窓や高窓といった多くの窓を生かし、洗面室やトイレ、浴室などの水回りも明るく清潔な空間にしています。

建てられて半世紀が経った小さな家が、リノベーションをきっかけにおおらかに入居者を受け入れてくれることを願っています。

所在地 東京都目黒区碑文谷
用途 専用住宅
工種 改修
建築面積 34㎡(10坪)
延床面積 66㎡(20坪)
改修面積 66㎡(20坪)
工事費 1000万円台中盤
設計監理 後藤 智揮(後藤組設計室)
設計協力 瀧川未純(日本大学大学院)
構造相談 村田龍馬(村田龍馬設計所)
施  工 増田憲美(現場監督) 吉川総(棟梁)(友伸建設株式会社)
物件探し 2020年9月〜2021年1月
設計期間 2021年2月〜8月
施工期間 2021年6月(解体)、9月〜12月(本工事)
ごも日記 「碑文谷の家」編
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